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業務への向き合い方を振り返る – 2025年4月

新年度の幕開けとともに、複数の新規プロジェクト準備が一斉に本格化し、想定を上回る慌ただしさの中で4月が過ぎ去りました。

こうした多忙な状況下においても、平日毎日の情報発信を欠かさず継続できたことは、組織としての成長を感じます。

しかし同時に、業務のテンポが加速するにつれ、私たちの基礎力が試される場面が増えたようにも感じるのです。結果、さらに意識すべき点も明確になってきました。

「動きの速さ」と「思考、仕事の質」の両立が特に問われた4月は、非常に意義深い月になったと思っています。

実感できた成長

まずは組織として成長を実感できたトピックから振り返ってみます。

1. 外部の方々の多様な視点との接触

外部の方々との接点が広がるにつれ、これまでとは異なる視点から自分たちの仕事を見つめることが増えました。

お会いする方々の多様なスキルセットや思考様式に触れることで、私たちのプロフェッショナルとしての立ち位置や成果物の質について、より高い基準で捉え直す契機となっています。

自分たちの仕事のクオリティや思考の深さが、実は業界の中でどのような位置づけにあるのか。そうした再評価の機会は時に緊張もしますし、悲しくなることもありますが、確実に私たちの視野を広げているように感じます。

多くの方々との接点がもたらす「化学反応」は、単なる技術や知識の交換を超え、思考の骨格とでもいうのか、自身の思考力そのものを鍛える貴重な機会となっているように思います。

2. 高速度の中でも品質に向き合う姿勢

ごく一部ではありますが、スピードが求められる状況の中でも、一度立ち止まって作業の内訳や求められるクオリティを整理し、冷静に判断できる場面が増えてきました。
また、一文一文を丁寧に見直す、細部の表現を吟味するなど、時間をかけるべきところにきちんと時間をかける意識が芽生え始めていると感じています。
とはいえ、これはまだ部分的な動きにすぎません。
どれだけ高い速度で物事が進んでいたとしても、品質へのこだわりを決して手放さないという文化を、組織全体で確立していきたいと考えています。

次の一歩に向けて

組織をより良くするために、全員が意識して取り組んでいきたいと感じた点を振り返ります。

1. 企画を疎かにしない

平日毎日の記事更新を継続できていることは喜ばしい限りです。しかしその一方で「自分が興味を持ったものは何か」「何を深掘りすべきか」「今伝えるべきテーマは何か」といった企画そのものに向き合う時間が不足していることも否めません。

編集プロダクションとしての私たちにとって、本質的な価値は“量”ではなく“質”にあります。だからこそ、どれだけ多忙であってもインプットを怠らず、新たな視点や切り口を探し続ける姿勢が求められます。

日々の更新に追われる中でも、企画の根幹を見失わず、読者、そして自分たちの知的好奇心を満たすテーマを提案し続ける。そのための努力と探究心をより意識していきたいと考えています。

2. 自己学習機会の増加

本を読む、学びの動画に触れる、業界のトップランナーと交流する。日々の業務に追われるなかで、そうした自己研鑽の機会が十分に確保できていないのではないかと思っています。

成長を止めないためには、どれだけ忙しくとも意識的に学びの時間を確保し続けることが不可欠です。個人としても組織としても、日々のインプットを習慣化し、常に新しい知見や視点に触れ続ける姿勢を忘れてはならないと改めて感じています。

忙しさを理由に学びを後回しにしていては、気づかぬうちに停滞が始まってしまいます。だからこそ、どんな状況でも“学ぶことをやめない”という覚悟が求められていると思うのです。

3. 品質への徹底性・執着性

「自分の手がけるものは現時点で最高の事例である」と胸を張って言えるだけのこだわりを、私たちは本当に徹底できているでしょうか。

プロとしての矜持は、そうした意識の積み重ねからしか生まれません。

品質に対する姿勢は、個人の能力以上に、組織としての文化に深く根ざすものだと感じています。どれだけ忙しくても、どれだけタスクが積み重なっていても、「もっと良くできるはずだ」という執念を持ち続けられるかどうか。

そこに、私たちの真価が問われていると思います。4月は多忙だったこともあり、この部分の意識が少々足りていなかったのではないかと思っています。

「誰かがやってくれるから自分はここまででいい」という意識は捨てたいものです。

クオリティに対する“狂気的”なまでのこだわり、その目線を全メンバーで共有し、追求し続ける。その姿勢こそ私たちの存在価値としなければならないと改めて思いました。

2025年5月の動き

5月は、多くのプロジェクトで第一フェーズが本格的に動き始める月。

どのご依頼も決して軽いものではありません。だからこそ、ひとつひとつの仕事に対して丁寧に向き合い、どのタスクにどれだけの時間をかけ、どのレベルまで持っていくべきかを明確にしながら進めていきたいと考えています。

また、各事業部がそれぞれの数値目標と愚直に向き合い、成果を追いながら改善を重ねていく姿勢も、今月以降より一層重要になると思っています。

当たり前のことを、誰よりも当たり前にやり切る。この「凡事徹底」という基本姿勢を、あらためて組織全体で強く意識していきます。

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Kentaro Matsuoka