0
  • Insights
  • Kentaro Matsuoka

忘年会で出てきた、ちょっと大事な話の備忘録

今年も無事に、忘年会を開くことができました。

ちなみに一次会は野毛のはずれにある阿里山。お姉さんが気さくでいい感じです。

二次会は関内近くの老舗バー、タウザー。気づけば、かなり長い付き合いになりましたね。

さて、普段から、弊社のコミュニケーションの大半はくだらない話でできています。

飲み会になれば、その割合はさらに跳ね上がります。ただ、そんな中でも不思議とときどき核心に触れる話が出てくるものだったりします。

すでにもう細かい内容はだいぶ忘れてしまいましたが「ああ、これはちゃんと残しておいた方がいいな」と思う話が、いくつかありました。酔いが回る前のわずかに残っている記憶を頼りに、忘れないうちにメモしておこうと思います。

ちゃんと研究をしよう

忘年会の席で出た話の中で、まず挙がったのが「研究が足りていないよね」という話でした。

弊社は単に手を動かす制作会社ではなく、コミュニケーションデザインを考えるような、ある種のシンクタンクのような存在を目指してきました。今もその考え自体は変わっていません。

ただ正直に言えば、日々の業務に追われる中で、「研究」という名前の時間は後回しになっていました。

やるべきだと分かっているのに、やれていないんです。その状態が、ずっと続いていたと思います。

話していく中で出てきたのは「会社全体で何でも学ぼうとする前に、まず各自の研究領域を定めた方がいいのではないか」という視点でした。

中川であれば、SEO、LLMO、AIなど。小林であれば、デザイン、Webサイト構築などなど。

僕であれば、ビジネスの上流設計やブランディング、マーケティングとか。

もちろん、実務上の研究探究も大事ですが、社会学や文化論のような広い視点も大切です。ただ、それ以前に、それぞれが「これは自分が一番深く掘る」と決めた領域を持つことや、そこを徹底的に研究することが大事だねって話になりました。

専門性は、自然発生しないんですよね。当たり前ですけど。

時間を意識的に確保し、考え続けて初めて蓄積されるものです。

「ではその時間をどうつくるか」という一番大事な話はちょうどハイボールが届いたあたりで霧散しましたが、課題の輪郭だけはかなりはっきりした気がしています。

曖昧さが仕事を重くするんじゃない?それぞれの役割を考えよう

「役割が曖昧だよね」という話も耳が痛かったですね。

それぞれに専門領域はあります。得意なことも、経験値の差も、だいたい分かっていたりはします。それでも、「あなたはこの領域の責任者ですからね」と明確に言語化された目標は、実はあまりありませんでした。

その結果どうなるかというとですね、全員が少しずつ気を遣い、少しずつ踏み込み、でも誰も最後まで握らない、という「?」な状態が生まれます。

役割を決めるというのは仕事を縛るためではなく、判断を早くするためのものなのかなって思ったことを覚えています。

大きな目標から、業務レベルの目標までを分解し、「この範囲は誰が決めるのか」をはっきりさせることの重要さを餃子を食べながら思いまして。そうすれば、迷いは減り、仕事は軽くなるのかもしれないですね。

曖昧さは、優しさのように見えて実はチームのスピードを奪ってしまうものなんですね。

「ではその曖昧さをどうなくすか」という一番大事な話はちょうどハイボールが届いたあたりで霧散しましたが、課題の輪郭だけはかなりはっきりした気がしています。

個人戦は限界があるから、チームでしっかりとご支援に向き合おう

今年は、というかこれまでどうしても「個人戦」になってしまう場面が多かったと思います。

案件ごとに求められる専門性が異なるため、その都度、最も近い人が前に出て対応するような感じ。現場としてはある種合理的ですが、長く続けるにはやっぱり限界があります。

個人戦が続くと、ナレッジが分断されます。誰が何を考え、どんな判断をしたのかが共有されず、結果としてサービスの質は頭打ちになってしまうという感触をずっと感じてきました。

たとえばSEOのご依頼ひとつを取っても、本来は検索だけでなく、Webサイトの内部構造や表示速度、導線設計などなど、テクニカルな視点とセットで考える必要があります。

上流から現状までを立体的に見て、さらに一人の視点ではなくチームの視点で捉える。今年は、そこが甘かったと感じています。

もちろん、チームで動けばリソースはかかります。効率だけを見れば、非合理に見える場面もあるでしょうね。それでも、質を上げ続けるためには避けて通れないと思っています。

来年は「誰がやるか」よりも「どういう体制でやるか」を重視したいですね。

チームで考え、チームで支援する。その積み重ねが、結果として個人の成長にもつながるはずです。

「ではその体制をどう作るか」という一番大事な話はちょうどハイボールが届いたあたりで霧散しましたが、課題の輪郭だけはかなりはっきりした気がしています。

どこに向かっている仕事なのか、PJ目標を明確にしよう

「で、この仕事って、結局どこを目指してるんだっけ?」という仕事ってよくないよねというお話がこれです。

もちろん、何も考えずに進めているわけではありません。

「このPJで最優先すべきことは何か」「今回のフェーズで求められている成果は何か」などが十分に言語化されないまま走ってしまう場面が、少なからずありました。

反省です。

たとえば、

「このご依頼はCV向上が最優先」
「このお仕事はまずアクセス数を伸ばすことが目的」

などの前提がはっきりしていれば、判断も提案も、もっとシャープになります。

目標がぼんやりしていると、仕事もぼんやりしてしまうんですよね。

頑張ってはいるものの正解に近づいているのかが分からない状態です。

当然、プロジェクトは生き物なので、フェーズごとに目標が変わることもあります。

だからこそ、「今はどこを見ているのか」を都度ちゃんと揃える必要があります。さらに言えば、最初からPJが揺れ動くことを前提として各フェーズの目標をご提案できるようなならなければならないと思うんです。だからこそ初期の分析を本当に大事にしたいんですよね。

「ではその仕組みをどう作るか」という一番大事な話はちょうどハイボールが届いたあたりで霧散しましたが、課題の輪郭だけはかなりはっきりした気がしています。

一緒に学び続けられる人と働きたいけど、採用難しいよね

これは今後に向けた大きな課題ですが、忘年会の中でも自然と話題に上がりましたね。

これまで、「入りたい」と言ってくれる人は何人かいました。

ただ正直に言えば、なぜ弊社に入りたいのかが、よく分からないケースも多かったんです。

ちょっと言葉を悪くするならば、少し「腰掛け」に見えてしまう…という感覚が拭えなかったのも事実です。

話していて出てきたのは、「上手い、下手よりもどれだけ手を動かしてきたかを見たいよね」という視点でした。

たとえば、完成度は高くなくても自分なりにデザインを作ってみる。簡単でもいいからWebサイトを組んでみる。記事を書いてみる。いいんですまずは完成度なんて。

そうした泥臭いアウトプットがある人の方が、一緒に仕事をするイメージが湧きます。

僕らの仕事は、学習コストがそれなりに高かったりします。業界を理解し、サービスを理解し、本を読み、人に聞き、体験し、ときには実際にお客様のサービスを使い(高すぎると無理ですが)、とにかく調べ尽くす。狂気的な準備をしなくてはお客様との共通言語なんて生まれません。小手先でこなせる仕事ではないと、僕は思っています。

だからこそ「とりあえず働きたい人」ではなく、「ちゃんと学ぶ覚悟のある人」と働きたいんですよね。

高望みかもしれませんが、お客様に対する誠実さを考えればどうしてもここは譲れない線でもあります。

採用は人数を増やすことではなく、価値観を共有できる人を迎えることだと思っているんですが、改めて、そう確認できた時間でした。

「ではどうやってそんな人と出会うべきか」という一番大事な話はちょうどハイボールが届いたあたりで霧散しましたが、課題の輪郭だけはかなりはっきりした気がしています。

まだまだ課題はあるけれど

こうして振り返ってみると、出てきたのは初歩的な課題ばかりです。

研究、役割、チーム、目標、採用。

どれも経営やビジネスの教科書を開けば、最初の方に書いてあるような話かもしれません。それでも、実際にやろうとするとこれが本当に難しいんですよねえ。

基本的なことほど、誤魔化しが効かないというか。積み上げないと形にならないし、やらなかった分は、必ずどこかで跳ね返ってくるし。

僕が無能なだけかもしれませんが…

一次会ではそんな話をぽつぽつとしながら、二軒目に入った頃には、話題はすっかりM-1グランプリ一色でした。

結局、仕事の話はほとんどしていませんね。

真面目な話をして、笑って、くだらない話をして帰る。そんな時間の中で、少しずつ認識が揃っていくのかもしれません。

課題は山積みです。マジで山積みです。

それでも、向き合うべきものが見えているうちはまだ前に進めると思うんです。

そんな感触だけは、確かに残った忘年会でした。

来年も弊社はたくさん飲みます。

See works

Kentaro Matsuoka