弊社は4期目を迎えることができ、この一年は、クライアントワーク、自社プロジェクト、そして組織づくりのすべてにおいて試行錯誤の連続だったように感じます。
数字上の成果を収めることができた一方で、課題も少なくありませんでした。その裏には「前年比○%伸びた」という表面的な結果だけでは語れないものがあると考えています。
今回は、数字の裏にある現場の実感や、そこで浮かび上がった学びを整理し、4期目に向けてどのように歩んでいくのかを綴っていきます。
数字に表れた確かな前進
3期目、私たちが支援する複数のクライアントでは、安定した成果につなげられました。
振り返ればこの一年は、AIの進化によってLLMOが登場し、SEOや広告の常識そのものが揺らぐ大きな転換期でした。
その不確実性の中で、従来の知見に依存せず、クライアントの状況に即した柔軟な戦略を組み立てられたことは大きな意味を持つと考えています。
また、3期目は自社メディアにおける挑戦も成果につながりました。特に毎日投稿というシンプルながらも継続の難しい取り組みをやり抜いたことです。結果として、前年同期比で1125.4%を達成しました。
ここで得られたのは数値的な伸び以上に、「小さな積み重ねが大きな成果につながる」という再現性ある実感です。日々のアウトプットが自社の資産となり、さらにクライアントへの提案や事例としても活用できるサイクルが生まれました。
数字以外の部分でも、組織としての前進がありました。
ここでは大きく2点あり、まずは週次MTGのアップデートが挙げられます。アジェンダ設計を見直し、議論の焦点を明確にしました。結果として、会議の時間は短縮され、意思決定のスピードが上がりました。
2つ目に社内勉強会を継続できたことです。メンバーが持つ強みを共有する場を設けることで、個人の知識がチーム全体に広がり、新しい発想やノウハウを獲得するきっかけになりました。
これらは直接数値で測れるものではありませんが、確実にチームの意識を変え、成果を支える基盤になったと感じています。
3期目に感じた課題
一方で、3期目には浮き彫りになった課題もあります。その中心はサービスの進化でした。
日々の業務に取り組み、既存クライアントに成果を出すことはできましたが、次のステージに踏み出すスピードが十分ではなかったと感じています。特に、生成AIやLLMOといった新しい潮流が拡大するなか、情報のキャッチアップはできても、それを事業やサービスに組み込む実装力が追いついていませんでした。
市場では「AIによって検索はどう変わるのか?」「従来型のSEOはどこまで有効なのか?」といった問いが頻繁に投げかけられています。クライアントからの相談も増える中で、私たち自身がSEO・広告戦略を再定義し、サービスとして体系化するスピードが求められていました。
この部分で十分な成果を出せなかったことは、大きな反省点です。
停滞の根底にあるのは、「現状維持の安心感」に甘んじてしまったことかもしれません。挑戦の姿勢を持ちながらも、実際の仕組みやサービスへ落とし込むにはさらなる推進力が必要であると痛感しました。
自分自身の成長と課題
3期目を個人の視点で振り返ると、成長と課題の両面が見えてきました。
まず成長した点として大きかったのは、インタビューコンテンツ制作の経験です。
様々な業界の方と対話を重ね、その声を記事やコンテンツにまとめる過程を繰り返してきました。そのなかで、相手の言葉を引き出す力や要点を整理する編集力、さらに外部へ伝わる形に仕上げる力が鍛えられたと感じています。
一方で、課題も残りました。
新しい情報をキャッチアップしても、それを業務フローやサービスに落とし込み、仕組みとして組織に定着させる力が十分ではなかったことです。
知識としては取り込めても、それを実行に移す仕組み化が弱かったと感じています。さらに、変化の激しい環境の中で先を見通す力が欠けていたことも反省点です。状況に対応するだけでなく、一歩先を読み、サービスや事業の進化を先導できる視点を養う必要があると強く感じました。
4期目は進化のスピードを上げる一年に
3期目は「量を積み上げることで確かな成果を出した一年」であると同時に、「サービス進化のスピード不足」という課題を突き付けられた一年でもありました。
日々の投稿や社内改善の積み重ねによって大きな伸びを実感できた一方で、生成AIやLLMOなど新しい環境変化に対し、サービスとして応答するスピードが十分ではありませんでした。
このギャップは、今後を考えるうえで最も重要な教訓だと受け止めています。
4期目に向けては、まず「サービスの研ぎ澄まし」に取り組みます。SEOや広告の知見を再定義し、AI時代に適応した新しい戦略パッケージの構築を目指します。加えて「仕組み化と実装力の強化」を進め、得られた知見を属人的に留めず、業務フローやサービスモデルへ落とし込み、再現性を持たせていきます。
さらに「領域の拡張」に挑み、SEOを核としつつ、広告・SNS・コンテンツ企画までを含む広い視点でクライアントの成長を支えていきます。
3期目を通じて改めて実感したのは、挑戦を積み重ねる姿勢こそが次の成長を生み出すということです。4期目は「進化のスピードを上げる年」と位置づけ、学びを仕組みに変え、サービスとして磨き上げていきたいと考えています。