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  • Kazuya Nakagawa

寄り添うこと、向き合うこと。自分なりのプロジェクトコミュニケーションのかたち

プロジェクトを進めていく中で、多くの方と関わります。社内のメンバーはもちろん、クライアントや外部のパートナーなど、関わる人の立場や考え方は実にさまざまです。

それぞれが違う立場から同じ目標達成を目指す中で、「どう関わるか」「どんな距離感で話すか」は、プロジェクトの成果を左右します。

そのなかで私が意識しているのが、プロジェクトに対して「寄り添う」ことと「向き合う」こと。この2つの姿勢は同じような意味合いに感じるかもしれませんが、同じではありません。

相手や状況によって、「寄り添う」ことが必要なときもあれば、「向き合う」覚悟が求められるときもあります。大切なのは、どちらか一方を選ぶことではなく、目的に合わせて、この2つをどう使い分けるかだと感じています。

寄り添いながら、向き合うことで生まれる信頼

「寄り添う」とは、相手の立場や気持ちを理解し、共感しながら支えること。相手の心に近づき、安心してもらうための姿勢です。信頼関係を築くうえでは、欠かせないものだと思います。

寄り添う姿勢は、人としてとても大切です。相手の気持ちを受け止めることで信頼が生まれ、チームやクライアントとの関係も円滑になります。

ただ、寄り添いすぎると、本音を伝えづらくなることもあります。

「相手を傷つけたくない」「せっかく考えてくれた案を否定したくない」などの思いが先に立つと、課題の本質から目をそらしてしまうことがあります。

私自身、クライアントの希望を優先しすぎて、当初の目的がぼやけてしまった経験があります。結果的に「誰のための施策なのか」が曖昧になり、期待した成果にはつながりませんでした。

一方で「向き合う」とは、相手や問題、そして自分自身をしっかり見つめること。「どうすればより良くできるか」を冷静に考え、必要なことを伝える勇気を持つことです。

「本当にこの方向で良いのか」と一度立ち止まり、データや根拠をもとに考え直す。ときには、相手が聞きたくないことをあえて伝える勇気を持つ。

それは対立を生むためではなく、相手と同じ目標を達成するための姿勢です。

寄り添うことが「気持ちを大切にする姿勢」だとすれば、向き合うことは「結果や課題を大切にする姿勢」。

そして、向き合う覚悟があるからこそ、寄り添う言葉にも真実味と重みが生まれるのだと思います。

この2つのバランスこそが、信頼を築くうえで欠かせないものだと感じています。

 

大切なのは「どちらか」ではなく「どう使うか」

プロジェクトを進めていくとき、思いや優しさだけでは成功には導くことはできません。そこには目的があり、期限があり、そして結果が求められます。

大切なのは、状況や相手に応じて「寄り添う」と「向き合う」を使い分けることです。どちらか一方ではなく、どの瞬間にどちらを選ぶかが、成果と信頼を左右します。

寄り添うことで人との信頼が生まれ、向き合うことでプロジェクトが前に進む。

その両方があるからこそ、チームは強くなりプロジェクトは前進していくのだと思います。

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Kazuya Nakagawa