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LeicaQ2と歩く – みなとみらいの裏側

近未来的な建築が立ち並び、観光地として知られるこのみなとみらい。きらびやかなオフィスビル、整備された遊歩道、賑わう商業施設。

私はときどき、その裏側を歩いてみたくなります。

少しだけ足を伸ばし、整った街の境界線を越えてみると、急に風景の温度が変わるのです。

人通りの少ない通り、錆びたシャッター、役目を終えたままの建物たち。

みなとみらいのすぐ隣に、そんなすこし廃れた風景が残されています。

今回は、中心地の喧騒からほんの少しだけ離れた場所を歩いてみました。

カハラ前からスタート

海辺

歩く人

歩く人

歩く人

可愛いキャラクター

高層ビルが林立するみなとみらいのすぐ隣に、どこか物寂しい空気をまとう一角が残されていました。

古びたアパートや、年季の入った飲食店。

洗練とは少し距離のあるその風景に、私はなぜか懐かしさを覚えます。

お世辞にも華やかとは言えないけれど、むしろその素朴さの中にほっとするような温もりがあるのです。

趣深い通り

好きな雰囲気

落書きとシャッター

古びた通り

途中で取り壊されかけて、そのまま忘れ去られたような建物もありました。

壁の一部は崩れ、塗装は剥がれています。中を覗くと、砕けた木材が床いっぱいに散らばっていました。
ここにはどんな人が住んでいたのでしょうか。

ふと顔を上げると、その奥にはタワーマンションがそびえ立っています。

朽ちかけた空き家と、空へ伸びる高層ビル。

同じ空の下にあるはずなのに、まるで違う時間が流れているようでした。そのコントラストに不思議な居心地の悪さと、どこか愛しさのようなものを感じたのです。

寂れた建物

壊れた建物

奥に見える高層ビル

印象的な建物

静かな通り

自転車

入るには少しだけ勇気が要りそうな飲食店も見かけました。

少しくたびれているような外装から、店の中の様子はうかがい知れません。

私は高級感のあるレストランよりも、こうした肩の力が抜けた店のほうに惹かれてしまいます。

昼間だったのでまだ営業前でしたが、夜になったらきっと、地元の常連さんたちで賑わうのかもしれません。そんな景色を想像しながら、次は夜に訪れてみたいと思いました。

趣ある店先

何かが諦められたような空気

そろそろ、みなとみらいのエリアへ戻ろうと思います。

さきほどまでの静けさを名残惜しみつつ閑静な住宅街を抜けて歩いていきます。

道ゆく人の姿も徐々に増え、遠くからは街のざわめきが少しずつ聞こえてきました。

先ほどまでの少し寂れた風景とは対照的に、足元には整った歩道が広がり、子どもたちの笑い声が届きます。

都市の中心に近づくにつれ、時間の流れが少しずつ速くなっていくような感覚がします。

歩く方々

小さな子

親子

ベンチに座る方

みなとみらいの方面へ

壊れかけた建物、もう誰も使っていないであろう家、少しくたびれたお店。そんな風景のなかを、ゆっくりと歩いてみました。

自分とは交わることのなかった誰かの暮らしの痕跡が、朽ちたかたちで静かに残っていました。その様子を目にすると、どこか寂しくて、でも同時に不思議なあたたかさのようなものも感じます。

そんなことを思いながら帰路につきました。

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Kentaro Matsuoka