2025年10月22日から24日にかけて、幕張メッセで開催された「Japan IT Week 秋 2025」。
AIやクラウド、DX、インフラなど、IT分野を横断する企業が一堂に会する日本最大級の展示会です。複数の専門エリアで構成され、最新技術やソリューションを求める企業担当者やエンジニアが集い、平日にもかかわらず会場は熱気に包まれていました。
AI時代の潮流を現場で体感したこと

IT Weekの会場の様子
来場したのは初日の10月22日。今回の目的は、AIやデジタルマーケティング領域における最新動向を把握することでした。
各ブースでは生成AIや自動化ツール、業務効率化ソリューションが数多く展示されており、ここ数年で加速するAIシフトの勢いを肌で感じるイベントとなっていました。
また、オープンセミナーやカンファレンスも複数開催され、各分野の専門家による最新事例や知見を学ぶことができる貴重な機会でもありました。
なかでも特に印象的だったのが、株式会社Faber Company(ファベルカンパニー)が主催したオープンセミナー「SEOは終わるのか?AIで変わる新たな検索・購買体験。いま必要なGEO施策」です。
セミナーを通じて感じたのは、SEOが終わるのではなく、その延長線上にGEOが存在しているということでした。
生成AIの進化は驚くほど速く、業務の効率化や自動化を目的に多くの企業が導入を進めています。
これは弊社も例外ではありません。しかし、AIは万能の解決策ではないため、AIに頼りきらないようにしています。どのような前提と設計のもとで活用するかによって、成果は大きく異なります。
現時点で重要なのは、AIを使いこなすことそのものよりも、AIをどう組み込み、どのように設計していくかを考える力だと改めてその重要性を実感しました。
ChatGPT Atlasが示す、新しい検索の未来
IT Weekとは直接的に関係はありませんが、10月22日に「ChatGPT Atlas」が発表されました。
実際に試してみたところ、いくつか気になる点はあるものの、将来的にはGoogle検索に代わるプラットフォームになるのではと思えるほどの手応えがありました。
特徴的なのはChatGPTを中核に据えた専用Webブラウザである点です。
従来のChatGPTのような使い方はもちろん、GA4やサーチコンソールと併用することで、より手軽にインサイトをリサーチすることも可能です。
この変化は、コンテンツ制作や広告運用に携わる私たちにとっても大きな転換点といえます。そして今後は、一般のユーザーにとっても情報との向き合い方が変わるきっかけになるのではないかと感じています。
IT Week 2025を通して、そしてChatGPT Atlasの登場を目にして感じたのは、「テクノロジーと人との距離」が近づいているということです。
AIの登場によって検索という行為そのものが変化しています。発信側は「検索結果」ではなく、「信頼できるAIがどの情報源を提示するか」が重要になりつつあります。
そして情報を受け取る側にも、情報の正確性を見極めることが、より大切になっていく時代に突入しました。
数年後、どのような変化が起きているのか非常に楽しみです。
