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なんとなく「捨てられない物」たち

なんとなく捨てられない物たち

私は割と何でも勢いよく捨ててしまうタイプなのですが、捨てられないものも中にはあります。

何となく自分の気持ちの一部が移っているものとかには愛着が湧いてしまって。

そんなものたちが今日、部屋の片隅から顔を出していました。

捨てるつもりで手に取ったはずなのに、気がつくと元の場所にそっと戻している。きっと皆さんにもそんな経験があると信じて綴ります。

スニーカーの空箱

捨てられない物その1 : スニーカーの空箱

クローゼットの奥から引っ張り出したので埃がたかっています

ニューバランス998を買った時のものです。箱を見ると、今でも気持ちが少しだけ高揚します。なぜでしょうね。

書類を入れたり収納として活用しているわけでもなく、ただ空っぽの箱を置いているだけ。

手に取ると、買った日のことを思い出します。店で試し履きした時の感触とか、レジで支払いをした時の少しの緊張感とか。

箱の角が少し潰れているのも、持ち帰る時に電車で膝の上に抱えていたからでしょうか。

使い終わったノート

捨てられない物その2 : 使い終わったノート

粗が映らないように撮影しましたが、実際は悍ましい量のシミが付着しています

罫線の引かれていないノートが好きです。真っ白な紙の上に雑多な思考を書き出すと、キリッと澄み渡る感じがして。

最近はコンプライアンスの関係上、書いたものは基本的にシュレッダーで処分しているので、職場ではコピー用紙を使うことが多いのですが、プライベートではいまだに手書きのノートを愛用しています。

開いて眺めてみると、当時の懊悩などが断片的に綴られていて興味深い。

文字にはできませんが、あの頃の自分が何を考えていたのか、文字の癖や筆圧から伝わってくるものがあります。

助けてくれと書かれたページ

誰か助けて差し上げてください

多分ですが、助けて欲しかったのだと思います。

香水の空き瓶と空箱

捨てられない物その3 : 香水の空き瓶と空箱

特に香水の瓶は、思い切って捨てないと後ろ髪を引かれてしまいます

時々記事でも取り上げている通り、香水が大好きな私ですが、空き瓶もその箱もなかなか捨てられません。

素敵な香水は包装から何から何までこだわり抜かれているので、困ってしまうのです。

画像に載っているのはほんの一部で、実際はもっとあります。

ここまでお読みいただいている方の多くは「本当に何でも捨ててしまうタイプなの?」と疑いの眼差しを向けているはずですが、なぜか大きな家具や服などは割と思い切りよく手放します。

価値観って人それぞれですね。

愛用していたお財布

捨てられない物その4 : 愛用していたお財布

苦楽を共にした歴代のお財布たちが大集結

それぞれ何年使っていたでしょうか。

角が擦れて、革の色も変わってしまったけれど、なぜだか手放せずにいます。

新しい財布に買い替えてからも、引き出しの奥にそっと仕舞われています。色々な意味で暖かい時も寒い時も、苦楽を共にしてきた相棒のような存在です。

手に取ると、重みや質感から様々な記憶が蘇ってきます。カードの跡がついた内側のポケットや、小銭で少し伸びてしまった部分も含めて、愛おしい。

捨てることはいつでもできるけれど

多分またいつか思い切って捨てて、でもまた新しいものがたまって、を繰り返していくのでしょう。

自分の感性が映し出された物や、それを包んでいた箱たちは、過去の自分を振り返るきっかけにもなります。

昔はこんなことしてたな、こんなものが好きだったなあ、と。自分の感性の変遷、新陳代謝のようなものを感じるのです。

これらの小さなものたちは、別に特別な意味があるわけではありません。でも触れた瞬間に、その時の空気や気持ちがふっと蘇ってくる。それだけで十分なのかもしれません。

今日もまた、そっと元の場所に戻しておこう。

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Ryota Kobayashi