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  • Kazuya Nakagawa

ビジネスコミュニケーションにおいて、「言わなくても大丈夫」なんてことはない

業務のやり取りの中で、「言わなくても分かるだろう」と思ってしまうことがあります。すでに何度も一緒に仕事をしている相手であれば、なおさらそう考えてしまいがちです。

しかし実際には、同じプロジェクトに関わっていても、それぞれが見ている状況や前提が完全に一致しているとは限りません。言葉にされていない部分は、それぞれの解釈に委ねられてしまいます。

その結果、少しずつ認識にズレが生まれ、後になって思っていたものと違うという状況につながります。このズレは誰かが間違っていたというよりも、前提が十分に共有されていなかったことから生まれるものだと感じています。

コミュニケーションが省略される理由

なぜ、コミュニケーションが省略されてしまうのでしょうか。その理由は大きく2つあると思っています。

まずは、業務が忙しく時間に余裕がないケースです。

忙しくなるとコミュニケーションは短くなりがちで、必要最低限の言葉だけでやり取りを進めようとしてしまいます。

「前回と同じ形で」「いつもの感じで」「いい感じで」。業務を依頼する場合に、こうした言葉はつい使ってしまいがちです。

2つ目は、「この人なら言わなくても分かってくれるだろう」という謎の信頼感です。

前回は言わなくてもできたので、今回も言わなくても大丈夫だろうと進めた結果、意図していた内容とは違うアウトプットになった経験もあります。

実際には、同じ相手であっても毎回同じ前提で仕事をしているとは限りません。目的や優先順位が少し変わるだけでも、アウトプットの方向は大きく変わります。

こうした経験を重ねたことで、具体例を出したり目的やゴールを言葉にして説明することを意識するようになりました。少し手間に感じることもありますが、その一言が後のズレを防ぐことにつながると感じています。

言葉にして共有することの大切さ

言葉にすることは、ときに手間に感じられるものです。しかし、その手間を省いた結果、後から修正ややり直しが発生してしまうことがあります。

そのたびに「あのとき、きちんと伝えておくべきだった」と後悔することがあります。

関係が深まれば深まるほど、「言わなくても分かるはず」という感覚が生まれがちです。しかし実際には、言葉にされなかった部分ほど誤解が生まれやすいものです。

だからこそ当たり前のように思えることでも、できるだけ言葉にして共有することが大切です。その小さな積み重ねが、プロジェクトをスムーズに進めるうえで必要なのではないかと感じています。

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Kazuya Nakagawa