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黙考と音 – 2025年9月

9月。

なんだか気持ちが少し揺れ動く季節です。

強く眩しく、まっすぐだった夏の余韻を引きずりながら、静かで細く、どこか陰りのある冬へと移ろっていく途中にある季節。

明るさをまだまといながら、少しずつ影を帯びていく。薄暮の時間がよく似合う、そんな9月。

そのなんとも不確かな輪郭に、自分の気持ちも静かに染まっていくような感覚になります。

もう黄昏、それも長くは続くまい

リチャード・ブローティガン『芝生の復讐』の一節です。

黄昏という、ほんの短い、けれど確かな「間」。消えいる霧のようなその美しさと、どうしようもない切なさ。

私はそんな季節が昔からずっと好きだったりします。

秋の夜長には、そんな「わずかな光と影」に寄り添うような、優しく、少しだけ物悲しい曲を聴きたくなります。

そんな気分で、9月のプレイリストを作りました。

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Kentaro Matsuoka