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  • Kazuya Nakagawa

「決めたはずなのに、何も変わらない」その理由を考えてみた

社内会議で方針を決めたはずなのに数週間後、気づけば何も変わっていないという経験を数えきれないくらいしてきました。

参加者全員が納得したはずなのに、自分自身もやる気に満ち溢れていたのに、結局やらない。何度、同じことを繰り返してきたことでしょう。

その度に思い返すんですよね。あの時決めたはずなのにって。

本当に不思議ですよね。そして恥ずかしい気持ちになります。

決めたのに動けないという状況は、どこに問題がるのでしょうか。個々のやる気の問題なのでしょうか。それとも他に原因があるのでしょうか。

こういった関連の書籍は多く出版されていますが、そこには組織の決め方や運用方法に問題があると指摘されています。

今回は、これまで自分が社内施策を実行しようとした際につまづいた経験を振り返り、解決策を探っていきます。

実行されない理由①:「決めたこと」と「やること」が分離している

そもそも決めたことを実行できない理由は、どこに課題があるのでしょうか。

書籍などを読み漁ると、「決めたこと」と「やるべきこと」が分離していることが理由として指摘されています。

例えば、「〇〇を強化しましょう」と方針が決まったとします。

一見、決定事項のように見えますが、実際には行動レベルにまでは落とし込めてはいません。

誰が、いつまでに、何をするのか。

この具体が決まっていない限り、進むはずがありません。行動レベルにまで落とし込めていない決定は、日常業務の中で自然と優先順位が下がってしまいます。

実行されない理由②:責任の所在が曖昧なまま

責任の所在が曖昧なまま決まっている点も注意したいところです。

「チームで対応」「臨機応変に」などの耳障りのいい言葉は、協調性があり前向きに聞こえます。ただ、最終的に誰が責任を持つのか。判断が分かれた場合に誰が決めるのかが曖昧なままになりがちです。

責任者が不在の場合、誰も止めず、誰も進めない状態です。つまり、全員が様子見となり、時間だけが進んでいきます。

これを社外のプロジェクトで想像してみましょう。

プロジェクトは存在するのに、責任者が不在なので、各々が自由にやりたいことを実行しているようなイメージです。

いうまでもありませんが、考えただけでも悲惨ですよね。

実行されない理由③:日常業務に埋もれてしまう

現場では日常業務を遂行する必要があります。

そこには納期が存在し、締め切りや日々のルーティンに追われています。そんな状況に、新たな施策を実行するとなると、当然ながら既存の業務に上乗せされます。

すると、時間を確保しなければいけません。会社として、チームとしてやらなければいけないのは理解しているけれど、物理的に難しい状況が生まれます。

しかし、不思議なことに新たな案件がスタートした場合、既存業務があっても時間を確保し納期を死守します。

とても不思議ですね。どちらも会社にとっては重要なことなのに、できるものとできないものがあるなんて。

とてもとても不思議です。

実行されない理由④:決めた後の管理方法が存在しない

決めた後の管理方法が存在しない点も、実行できない理由のひとつです。

期限が曖昧なままスタートしたり、進捗を確認する時間がなかったり、振り返りが行われない体制の場合、当然ながら実行するのは非常に難しくなるのは容易に想像がつきます。

つまり、「〇〇を強化しましょう」ということだけが決定しているものの、その後の実行・確認・修正が抜け落ちてしまっている状況ということです。

確認されないのであれば、参加メンバーからすれば実行しなくても問題にならないものと認識されて当然のことです。

実行されない原因は、仕組みにある

ここまで決めたことが実行されない理由を整理してきましたが、実行されない理由は個人の問題ではなく、仕組みの問題です。

裏を返せば、仕組みさえ整えば、特別な意識改革をしなくても決定事項は動き始めるということです。

ここで気になるのが、リソースが埋まっていると感じていても、新たな案件が開始されれば納期を死守するのは何故なんでしょうか。

その理由について考えていこうと思います。

まず外部案件の場合、期限と評価が明確に存在します。

  • 期限:いつまでに成果物を制作し納品するか
  • 評価:クライアントの信頼

つまり期限と評価が存在した場合、仕事としての「責任」が生まれます。

これが未達成の場合、クライアントからの信頼低下で済むのであればいいですが、最悪の場合に契約リスクにつながります。

つまり実行しないことでのリスクが大きいわけです。そのため、多少リソースが厳しくても残業や業務タスクに優先順位をつけ、無理にでも形にします。

このように、責任が明確に設定されている仕事ほど、行動へと強く結びついていきます。

期限と評価がない社内施策は、善意に委ねられる

逆に、これまで自分自身がつまずいてきた社内施策を振り返ってみると、期限や評価が不明確なままスタートしていたケースが目立ちました。

この場合、生まれるのは責任ではなく「善意」です。

時間に余裕があれば実行する、まずは通常業務を処理した後に実行するなど向き合い方が全く違う方向になります。

そこに責任は感じていないため、忙しくなるほど優先順位は下がってしまい気づいた時には忘れられているわけです。そしていつまで経っても進まないという悪循環に陥るわけですね。

優先順位が下がってしまう理由に、後回しにしても即死しない点が挙げられます。

案件であればクライアントからの信用低下や契約リスクなどが考えられるため、必死に取り組みますが社内で決めたことは後回しにしても大きな損害は感じられません。

しかし、その瞬間では損害は感じられませんが、会社を大きくしていくために、自身の給料を増やすためには必要不可欠なことです。

これを後回しにしてしまうなんて、自分自身で首を絞めているような状態です。重要性は頭ではわかっているものの、実際には多くの場合に後回しにしてしまうことも少なくありません。

とっても不思議ですね。

決めたことを実行に移すために必要な視点

決めたことを実行に移すためには、前述した実行できない理由を潰していく必要があります。

ここでは、自社コンテンツ(Littlepress)を例に考えてみます。

Littlepressは、2024年12月17日にスタートしました。これまで、通常業務がある中で積み上げてきた本数は258本に達します。

なぜ、ここまで続いてきたのでしょうか。

Littlepressは、社内メンバーが考えていることや大切にしていることを、言葉にして伝えるというものです。

決定した(誰が)のは、代表の松岡。

メンバーそれぞれの担当曜日(いつまでに)を設定し、コンテンツを制作し投稿する(何をやるのか)というものです。

そして、投稿するだけで終わらせるのではなく、数値状況などを振り返る時間を週に一度設けています。

これまで投稿を止めたことはありませんが、週の本数を減らしたタイミングはありました。その際、判断を下したのは代表の松岡です。最終責任者として判断を下したわけです。

Littlepressは、新規案件の獲得を目的にしたものではありません。それでも、途中で挫折することなく積み上げてこれました。

運用し続けることは決して簡単なことではありません。

これまで続けてこられた理由のひとつは、「決めたことが実行された」という経験を少しずつ積み重ねてきたことで、社内全体に成功体験が蓄積されていったからだと考えています。

重要なのは立派な方針ではなく、具体的に決めたことをいつまでに、どれだけ実行できるかです。

人間はそう簡単に変われるものではありませんが、今回の内容を意識し進んでいこうと思います。

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Kazuya Nakagawa